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翻訳支援ツールってなに?使うメリットと注意点

 

翻訳に関してウェブサイト検索をした際に、「翻訳支援ツール」という言葉を目にすることがあるかもしれません。その名称から「翻訳作業を手伝ってくれるソフトウェア」だということは察しがつきますが、翻訳支援ツールとは具体的にどういったものなのでしょうか?

 

一言で表現すると、「翻訳した内容や使用した用語の対訳表をデータベース化することによって、文言や用語の統一を図りながら翻訳作業をより簡単に、かつ高い翻訳品質を保つためのツールです。

 

本記事では、この翻訳支援ツールについて詳しく説明するとともに、翻訳支援ツールの利用が相応しいケースとそうでないケースについてご説明します。

 

 

翻訳支援ツールを使うメリット

翻訳支援ツールのもっとも重要な機能は、翻訳メモリ(以降TM=Translation Memory)と用語ベース(以降TB=Term Base)です。

 

TMとは、翻訳支援ツールを使って翻訳した結果を対訳表形式でデータベース化したものです。TBは、指定の用語があるものを対訳表形式でデータベース化したものです。

 

TMとTBの違いは、TMが「1文節ごと」にデータ化されるのに対し、TBは「1単語ごと」にデータ化されるという点です。

 

 

マッチ率に比例したコストカットが可能

 

翻訳支援ツールを使用する翻訳に於いては「TMとのマッチ(適合)率」を鑑みて翻訳料金を算出しますが、過去訳がデータベースに多数登録されているとそれらを利用することで(一から翻訳する必要がなく)翻訳負荷が軽減するため、その(負荷軽減)分を翻訳料金から割り引くことが可能になります。同時に、翻訳負荷の軽減は納期短縮にもつながります。

 

 

文言の統一が簡単にできる

 

翻訳支援ツールを使うと、翻訳の元となる文章(原文)にTMやTBに登録されているものに類似した文節や文言が検出された場合、過去に翻訳した内容や用語の一覧が参考情報として表示されます。TMの場合はさらに、翻訳の元となる文章(原文)とTMに登録されている文章のあいだにどれくらいの差異があるのかも表示されます。

 

ボリューム(翻訳する文章量)が大きな案件の場合、翻訳支援ツールを使わずに翻訳すると同じ文節、文言が繰り返し出現しても気づかずに、(同じ文章であるにもかかわらず)異なった翻訳の仕方をしてしまうケースがあります。読み物としての要素が強いドキュメントであれば問題ないかもしれませんが、表現の統一性が求められるマニュアルや取扱説明書などでは、翻訳した結果にバラつきがあるのは好まれません。

 

翻訳支援ツールを使うことでこのようなバラつきが無くなり、ボリュームの大きな案件でも繰り返し出現する文節や文言を正しく検出し、見落とすことなく安定的に同じ表現を使用することが可能になります。

 

 

QAチェックツールでケアレスミスを潰せる

 

翻訳者も人間である以上、ケアレスミスが生じることもありますが、財務表や契約書などの翻訳に於ける数字の表記ミスは致命的です。堅い文章の中にスペルミスを見つけてしまうと、それだけでシリアスさを欠いた印象を与えてしまうこともあります。このようなケアレスミスも、翻訳支援ツールを使うことで大幅に改善できます。

 

翻訳支援ツールには「QA(Quality Assurance=品質保証)チェックツール」という機能が備わっており、そのツールを使うことで簡単にエラーを発見することができます。

 

 

翻訳支援ツールの使用に向いているドキュメント

 

翻訳支援ツールを使って翻訳するのに適している文書には、以下のようなものがあります。

 

・IT系文書(マニュアル、ヘルプなど)
・取扱説明書
・契約書
・特許

 

これらの文書はいずれも「翻訳の正確さが求められる」「表現の統一が重視される」ものですので、翻訳支援ツールはそのような文書の翻訳に向いていると言えます。

 

翻訳が必要な文書を翻訳支援ツールに取り込むと、一文一文の「対訳表形式」で翻訳を行っていくことになりますが、この形式で作業を行なうことで、翻訳漏れを避け、一文一文を正確に翻訳していくことが可能となります。

 

 

翻訳支援ツールの使用に適さないドキュメント

 

このようにメリットの多い翻訳支援ツールですが、あらゆる文書の翻訳に適しているわけではありません。なかには(翻訳支援ツールの特質上)使用に適さないタイプの翻訳もあります。主に以下のような「クリエイティブ系の文書」がこれに当たります。

 

・読み物系の文書
・PR・宣伝広告系の文書

 

前述のとおり翻訳支援ツールでは一文ごとの対訳表に翻訳文を入力するため、翻訳の元となる文章に書かれている順番どおりに翻訳されていくこととなります。しかしながら読み物としての要素が強い文章に於ける翻訳では、言語によっては前後の文を入れ替えたほうが効果的であったり、原文にはない情報を足したほうがわかり易い、もしくは原文にはあるが冗長な表現なので翻訳文では割愛したほうが良い、といったケースが生じる可能性もあります。

 

翻訳支援ツールを使うとこのような「リーダビリティ(読み易さ)」を追求した翻訳がし辛くづらくなるため、「クリエイティブ系の文書」の翻訳に於いて(翻訳支援ツールの使用)は適しているとは言えません。

 

 

主な翻訳支援ツール一覧

 

翻訳支援ツールには以下のようなものがあります。

 

Trados(トラドス)

業界で最もメジャーと言っても過言ではない翻訳支援ツールです。翻訳会社の所持するツールはほぼこれでしょう。ただし、同じTradosであってもバージョンによってはTMやTBに互換性がない、という不便な点もあるため注意が必要です。

 

Memsource(メムソース)

クラウド上に翻訳データを蓄積できるのことがMemsourceの特徴です。TMやTBの数が増えるとその分容量も大きくなってしまいますが、Memsourceであればクラウド上で一括管理できるので、容量についての心配が必要ありません。ただし、稀に事前通知なくメンテナンス等を行なうことがあり、メンテナンス中はTMやTBにアクセスできないといったこともあるようです。(執筆者個人としてそのようなケースに遭遇した経験はありませんが、翻訳者から稀にそのような報告を受けることがあります)

 

MemoQ(メモキュー)

海外の翻訳者による評価はMemoQが最も高いとよく聞きます。MemoQも、Memsourceと同様にクラウド上でデータベースを管理することが可能です。また、コミュニケーション機能も充実しており、質問がある場合などもメールではなくプラットフォーム上から直接問い合わせることができるため、情報の一元化につながります。

 

 

まとめ

 

翻訳支援ツールは文言の統一やケアレスミスの削減に大きく貢献してくれます。過去のメモリとマッチする(適合)率が高ければ高いほど、翻訳コストを抑え、納期を短縮することが可能になります。しかし、リーダビリティ(読み易さ)を最重視する翻訳に適しているとは言えません。翻訳支援ツールを使用すべきかどうかの判断にもし迷う場合は、翻訳の進め方について是非翻訳会社に相談してみてください。

 

 

以上が「翻訳支援ツールってなに?使うメリットと注意点」ですが、詳細確認がご必要な場合はお気軽にお問い合わせください!

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